人生の目標を失いかけたとき、どうすればよいか?高校1年生/春
僕は富山東高校を受験し、不合格でした。その結果、富山第一高校へ進学することになってしまいました。高校入学当初は「絶対に3年後に東の奴らを抜いてやる!」と打倒東高校に燃えていました。
高校1年生の春、現代文の授業を受けているときに、T先生がこんな話をしてくれました。
「みなさんは今、大学受験にむけて一生懸命に頑張っていますね?素晴らしいことだと思います。ただ、一生懸命に勉強するだけ勉強して、いざ志望校に合格して大学生になったとき、目標を失ってしまって自暴自棄になったり精神的に滅入ってしまって大学を中退してしまう人がいるんですよ。 もしも大学生になって目標を失いかけたとき、どうすればよいか?僕はこう思うんですよ…」
僕は一瞬、自分のことを言われているような気がしました。「そうか、俺は今 大学受験に燃えている。打倒東と言って頑張っている。だけどもし志望校に合格できたら、次は何を目標にすればいいのだろう?」
僕は全神経をT先生の次の言葉に集中しました。
先生はこうおっしゃいました。 「幸せな家庭を築いてください。それだけです」
僕は全身の力が抜けました。「なるほど、そうか。オレは今は大学受験のことしか考えていないし目標にしていない。大学に合格したら、人生の目標を達成することを考えればいいんだな」と深く納得しました。
このときのT先生の言葉は、今も僕の心に響いています。「幸せな家庭を築くかぁ…」
簡単そうで難しい目標だなあと思っています。
「俺は幸せな家庭を築くことは無理だろうなぁ」と日々思っています。周りの友達みたいに会社員で安定しているわけでもないし、経済的にも平均以下だと思うし、年齢的にも結婚は無理だろうなぁ、と思っています。
人生の目標かぁ。高校生のときみたいに、大学へ行く、というはっきりとした目標もない。貴重な独身仲間もごくわずか…。特別に好きな人もいない。好きな人がいれば、その人のために頑張れるけれど、そんな人もいない。」
しいて言えば、塾生を志望校に合格させる、という目標くらいしか今は思いつきません。でも、それで良いのかなぁと最近は思っています。
無名な個人塾に来てくれている生徒さんのために一生懸命に頑張る、そのことが自分自身も成長させることにつながる。これでいこう!と思っています。
あとは心身ともに健康でいられることに感謝しながら毎日を過ごす。この2つのことを人生の目標にしよう、と思っています。
短い教員生活をしていたときに、僕はパニック発作という心の病になってしまい、あんなにあこがれていた教員をあっという間に辞めてしまいました。あの当時に比べたら今はとても幸せです。
精神的に健康、とても大切なことだと思います。
僕は教員をやめたショックから立ち直るために1年かかりました。まさに人生の目標を失っていた1年間でした。教員をやめた後は、ハローワークに通い続け、配送運転手(いわゆる軽トラの運ちゃん)を半年間していました。
結局、子どもが好きで教えることが好きだったので、今の仕事をしています。自分の好きなことを仕事にさせてもらっているだけで十分に幸せだなと思っています。
「人生の目標」ほかの人はどんな「人生の目標」を持っているのだろう? 機会あったら友達や周りの人に尋ねてみようと思います。
2022年08月06日 08:49