明日から新年度:苦い思い出
明日からは4月1日、新年度が始まりますね?学生のみなさんは新しい学年になります。会社勤めの方も明日から新年度ということで、バタバタしているのではないでしょうか?
今日は僕の「新年度の苦い思い出」について書かせていただきます。
僕は就職浪人して、2回目のチャレンジで新潟県小学校教員採用試験に合格しました。富山県を離れ、一人アパート暮らしでの教員生活のスタートを新潟県三条市という所でスタートしました。
4月1日からの勤務で、新採用教員だった僕は「今日からが俺の教員時代の始まりだなぁ」としみじみしながら小学校へ向かいました。
ところが、いざ小学校へ着くと、「ようこそ佐伯先生!」という雰囲気は全くなく、事務連絡や部会の仕事などがたくさんあり、僕は圧倒されました。
想像していたのとは全然違う教員生活の幕開けとなりました。 当時の教頭先生はとても優しい先生で「佐伯さん、緊張しなくていいよ。佐伯さんの担任の親御さんはみんな「あちゃ~新採用か・・・」ってがっかりしてるから気楽にいけばいいよ。
誰も先生には期待してないから(笑)」と緊張している僕をほぐしてくれました。
4月1日は「春休み」期間中なのですが、職員室は新年度の準備で殺気立っていました。「うわ~とんでもない所に来てしまった…」と僕はぼう然としていました。
僕は3年2組の担任になりました。とりあえず27名の児童名簿を見ながら1人ずつ名前の確認(読み方など)をして、事務仕事をしていました。といっても新任なので何をどうすればいいのか?全くわかりません。
途方にくれていると次から次へと仕事が舞い込んできて、とにかく必死で着いていきました。
子どもたちが登校してくるまで約一週間、毎日職員室で次から次へと来る書類の波に流されながら仕事をこなしていきました。
僕が一番ショックだったのは、誰も職員室で教科書を開いていないことでした。あれだけ教育実習で「教員の仕事は授業がまず第一だよ」と教わってきていたので、現場の仕事に直面してあっけにとられました。
…雑用マシーンみたいだな、と初日から幻滅しました。
当時僕には上越で小学校の教員をしている彼女がいたのですが(彼女は教員生活2年目をスタートさせていました)初日から電話で大げんかしてしまいました。
「教師って何なん?こんなん単なる雑用サラリーマンだねけ!がっかりしたわ。」と僕が電話口で愚痴を言うと彼女は最初は黙ってきいてくれていたのですが、あまりにもの僕の剣幕に電話を切ってしまいました。
それから一週間、子どもたちが登校してくるまで毎日事務仕事をしていて、まずは先生方の名前を覚えようと思い、職員室の端の席から一人ずつ名前を書いて覚えていきました。
4月1日からちょうど一週間がたち、久しぶりに体重計にのってみてびっくり。僕の体重はたったの一週間で7kgも減っていました。スーツのズボンはブカブカになってしまいました。
相当精神的にまいっていたのだと思います。
僕の短い教員生活はショックの連続でした。1学期が始まっても忙しさは全く変わらず、僕は毎日朝7時半から夜11時近くまで職員室で学年の先生方と仕事してました。今だったら大問題かもしれませんね。
やめてから振り返ると「やっぱり俺には教員という仕事はあっていなかったのだなぁ」と思えますが、辞めるときは大変でした。
何のために高校時代勉強して大学に行って、教育実習や教員試験の勉強を頑張って、浪人までして教員になったのに・・・
教員をやめた後、僕は軽いうつ状態になってしまい、家族にも多大な心配をかけてしまいました。
学校の先生は大変な仕事なのだなぁと、今も思います。もちろんおススメできる仕事ではありません(僕の場合)
どんな仕事でも「理想と現実の壁」はあるかと思います。
明日から新年度。大学・高校を卒業され社会人初日を迎えられる方々、できる範囲で一生懸命頑張ってください。最初からうまくいくことはありません。失敗しながら仕事を一つ一つ覚えていってください。
2023年03月31日 16:49