中学理科のおススメ勉強順位について
新中学2・3年生にとって、理科とはどのような教科でしょうか?「暗記すればいい」と答える生徒さんが多いかと思います。
確かに一理あります。しかし、「暗記だけ」で通用するのならば、富山県立高校入試の理科の平均点は高くなるはずです。
富山県立高校入試の理科の平均点は、年度にもよりますがだいたい100点満点に換算すると55点くらいです。
思っていたよりも低いと思います。
なぜ理科の平均点が低いのかといえば(ちなみに暗記科目の社会の平均点は70点前後です)暗記だけでは通用しないからです。
理科は「生物・物理・化学・地学」の4つの分野に別れています。
この中で「暗記で通用する分野」は「生物・地学」のみです。
「物理・化学」は暗記ではありません。数学に近い「計算問題」が多く出題されます。
地学分野でも「地震」「柱状図」などの問題は計算が必要になってきます。
理科は「暗記科目」でもあり、数学のような「計算科目」でもあります。
では、理科が苦手な生徒さんは、理科を勉強するとき、どのような順序で勉強していけばよいのでしょうか?
生徒さんの性格にもよるのですが、「わからない所を最初につぶしてしまいたい」と考えている生徒さんは「物理・化学」分野から手を付けるべきです。
具体的には「水溶液の濃度」「溶解度」「力の大きさ」「酸化・還元グラフ問題」「電流回路」「熱量」「地震」「飽和水蒸気量(湿度)」など。
これらは理解するまでに比較的時間がかかります。ただし、暗記する必要はありません。「考えながら解く問題」です。
今のうちにこれらを克服するのも一つの戦略になります。
一方理科のテストがいつも50点以下の生徒さんは「生物・地学・化学(一部)分野」から手を付けることです。
自信がある程度ついてから「物理・化学」分野へ移ってください。
「植物の作り」「植物の仲間」「動物の分類」「気体の性質」「火山と火成岩」「生物と細胞」「光合成実験問題」「蒸散実験問題」「消化・人のからだ」をまずは勉強されてみてください。
これらは「覚えてしまえば、即点数アップにつながる単元」です。やる気があるかないか?の話になります。
理解力がある・ない は関係ありません。やればいい。
そのうえで暗記方法(ごろあわせなど)をネットで検索したり参考書で見つけたり、自分で考えたりすれば、さらに得意分野になるかと思います。
上記以外の単元でも「理解するのにはちょっと難しい単元」もあります。凸レンズ・音・地層・天気などなど。
これらの単元も後回しにしましょう。
理科が苦手な生徒さんは、まずは定期テストで「50点越え」をねらってください。
富山県立高校入試で平均点が低いのは「英語」「数学」「理科」の3教科です。
理科は軽視されがちですが、平均点が低いため「理科が原因で不合格になった」受験生はたくさんいます。
新中学2年生の生徒さんは中1の単元を、新中学3年生の生徒さんは中1・中2の中から「できそうな単元」から復習されてください。
数学・英語と同じように「理科」の勉強にも時間をかけてください。
理科は暗記半分・計算半分だと思われてください。
暗記分野をマスターしてから計算分野の勉強に入るか?それとも計算分野をマスターしてから暗記分野の勉強に入るか?
人それぞれです。または両方を同時に進めていく学習方法もありだと思います。
よく誤解されているのですが、「1年の理科」→「2年の理科」→「3年の理科」の順に勉強内容が難しくなっているわけではありません。
学年はあまり関係ないです。たとえば、僕が中学生のときは、今だと1年生で習う「火成岩」「地震」「地層」は3年生の2学期に習いました。
今の中学生が3年生3学期で習う「天体」は1年生の時に習いました。
このように習う順番は変わるので、一概に「1年生が一番簡単」で「3年生が一番難しい」ということではありません。
生徒さんによって「得意分野」と「苦手分野」は異なるので、自分にとって苦手分野から勉強されてみてください。
理科でつまづく生徒さんはたくさんいらっしゃいます。
決して社会と同じ「暗記科目」だとは思わないでください(社会も歴史は難しいかと思います)
正しい順序で理科を「得意教科」にされていってください。
2024年03月22日 05:28