中学時代 / サッカー部の顧問の先生
小学校の地獄のようなサッカー部を引退し、僕は中学校へ進学しました。中学校へ進学しても僕はサッカー部に入りました。何部に入るか少し迷ったのですが、結局サッカー部に入りました。
中学に入るとサッカー部の顧問の先生が部活の練習に顔を出す、というスタイルになります。
僕たちサッカー部の顧問の先生は30代前半の男の先生でした。
とても良い声をしていて「アナウンサーみたいな声だなあ」と思いました。
先生は毎日部活に来られる、ということはなく、週に3回くらい練習に顔を出される、というかんじでした。
僕が一番驚いたのは、中学のサッカー部は土曜日は午後1時半くらいから練習が始まり(午前中は当時は授業がありました)午後4時には部活が終わる、ということでした。
「えっ、もう部活終わり?まだ4時だぜ?」と僕はあっけにとられていました。
土曜日なのに、たった2時間半の練習で部活が終わることに感激しました。
土曜日なのに部活が16時で終わること、日曜日は試合があるときは部活があるが、試合がないときは純粋に部活が休みになること、この2点に僕は猛烈に感動していました。
友達も「中学の部活って楽だよの~」と喜んでいました。
顧問の先生もとても優しくて、さわやかな先生でした。
当時は体罰が当たり前の時代でしたが、僕たちの顧問の先生は体罰もいっさいなし、怒ることもめったにない、まさに理想の先生でした。
僕は中学3年になるころに「俺も先生のように、生徒から好かれるような、優しい先生になりたいなあ」とおぼろげに思うようになりました。
僕は当時、中学校の数学か英語の先生になりたいなあと思うようになりました。
部活の顧問の先生の影響を受けて、教員という仕事にあこがれるようになっていました。
僕たちのサッカー部の顧問の先生は当時まだ独身でした。
僕が卒業した翌年に、後輩が部活中にボールを蹴りそこなって、隣の富山北部高校のグラウンドにボールが入ってしまい、先生が北部高校に行き、
「すみません、部活の生徒がサッカーボールを北部高校さんのグラウンドに蹴ってしまいまして、ボールを取りにうかがいました」
と言って、北部高校の先生と会話したのがきかっけで、先生はそのとき対応された北部高校の女の先生と出会い、つきあうことになり、結婚されました。
まるでドラマのような話ですよね?
その話を聞いて僕はうれしかったのをよく覚えています。
僕は中学を卒業してからは一度も顧問の先生に会ったことがなかったのですが、5年くらい前に、新聞に先生の写真が記事に掲載されていました。
教員チームの一員として先生がまだサッカーの試合に出られていました。
僕が中学生だったころも先生は教員チームに所属されており、サッカーをしておられました。
もう60歳近くの年齢のはずで、頭は真っ白になっていました。
でも僕はその記事を発見して「あっ先生だ!相変わらずサッカーやっとるんや。楽しそうだなぁ」と思いました。
小学校のころの部活と比べて、中学時代の部活はまさに青春そのもの。「サッカーって楽しいなぁ」と思えるようになりました。
部活の顧問の先生のおかげです。
先輩もとても優しく、サッカー部に入って良かったなと今も思っています。
中学時代のサッカー部はあまり強いチームではありませんでしたが、それでも部活自体が楽しかったので、顧問の先生には感謝しています。
頭ごなしに生徒をしかることは絶対にしない、生徒の話に耳を傾ける、とにかくさわやか。
僕も中学時代の顧問の先生のような塾講師でありたいと、今も思っています。
僕が最初に教員という仕事につきたい、と思うきっかけになった顧問の先生。今も元気にされているのかなぁ。
2024年10月26日 08:42