高校数学をあきらめた理由
僕はずっと高校生に数学(センター数学)を教えるための準備を約15年くらいかけてしてきました。教え子の数学の成績は、少数ながら確実に結果を出してきました。
高校1年生の場合、とりあえず、塾に入ってくれた段階で全国模試の偏差値が30台・40台の生徒さんの成績を半年で60以上に仕上げてきました。
授業準備にとんでもない時間をかけ、生活の大部分をセンター数学の準備に充ててきました。作ったノートは10冊以上になります。
センター数学で点数をとれるように、高校数学の問題集はかなりの数を解いてきました。
中でも坂田アキラ先生の参考書は、ほぼ全部読んでマスターしてきました。
「偏差値40の高校生を偏差値60以上にまで伸ばす」ことを売りに、センター数学専門の塾を31歳~33歳までしていました。
ところが、センター試験から共通テストに変わった時の「試行テスト」を見て、僕は愕然としました。
「この数学の問題はなんなん?」衝撃とともに、大きなショックを受けました。
これまで自分が情熱をかけてきたものが、共通テストの前にガタガタと音を立てて崩れ落ちました。
突然と問題傾向が変わってしまったのです。
めちゃくちゃ悲しかったです。今まで自分が一生懸命にしてきたことが完全否定されてしまいました。
それくらい共通テストの数学の難易度はガラッと変わってしまいました。
センター数学は、努力が報われる、ある程度パターンが決まった問題が出題されていました。
そのため、数学が苦手な生徒さんでも、僕と一緒に努力すれば、ほぼ100%報われてきました。
僕が半年以上教えてきた高校生で成績が現状維持だった生徒さんんは一人もいませんでした。全員が偏差値を10~20伸ばしていました。
数学を教えるのが楽しくて、なんて自分は恵まれているのだろう、と思っていました。
共通テストを見たときの衝撃は今も覚えています。
はっきり言って、共通テストは「必ずしも努力が報われるようなテストではない」テストです。
あまりにもセンター試験と傾向が変わりすぎて、共通テスト用の参考書も、これだ!というものには出会っていません。
学校の文系レベルの数学であれば、もちろん今でも教えることはできます。
でも、共通テストの結果を出すことは、もう僕にはできません。
僕の学力では共通テストを教えるのは無理です。
泣く泣く高校生に数学を教えることをあきらめました。
それ以来、高校生の数学の問題集・参考書・共通テストの問題すらも全く見ていません。
完全無視です。
中学生に全振りしました。中学生の学習指導を100%頑張ろう、と決意しました。
高校生とは異なり、中学生は勉強の「素人さん」が多く、勉強の仕方を理解しきれていない中学生はたくさんいます。
受験もしたことがないので、入試というものの「厳しさ」を全く知りません。仕方ないのですが・・・
それでも中学生に数学を教えるのは、やっぱり楽しいです。
勉強内容は基礎・基本がメインになりますが、それでもやりがいはあります。幸い僕の場合、中学レベルの英語も好きなので、教えることはやりがいがあります。
高校生は一度受験を経験しているので、やりやすく、やる気のある高校生しか塾ヘは来ません。
やる気のない高校生は、そもそも塾へは来ません。
中学生の場合、「やる気」という面ではもちろん高校生には叶わないですが、それでも一生懸命に頑張っている生徒さんを見ていると、やっぱり
応援したくなります。
高校生に教えることはもう二度とありませんが、今まで長年費やしてきた高校数学へのエネルギー・執念を中学生のために使っていきたいと思っています。
2025年02月15日 14:26