CHA CHA CHA / 石井明美
1986年秋,僕が中学2年生のとき、突如石井明美という歌手が彗星のごとくテレビに現れました。彼女は当時ドラマの主題歌でもあった、「CHA CHA CHA」という外国の曲をカバーして一躍人気アーティストの仲間入りを果たしました。
僕はこの曲をテレビ番組の「歌のトップテン」で知りました。
「かっこいい曲だなぁ。ボーカルの人歌上手いなぁ」と思いながら見ていました。
テレビの中で彼女は「中森明菜さんを尊敬しています」と言っておられました。
確かに歌の中に出てくる、「かっこだけなら また今度 goood good night 」という部分の最後をビブラートをきかせて大変上手に歌っておられます。
まさに中森明菜!、といった感じです。
高校に進学して、僕は1年生のとき書道の授業を選択していました。
この授業は僕のクラスと隣のクラスの合同での授業になっていました。
そのときに、隣のクラスの子で一人、目がぱっちりしていてかわいく、とてもよく話す女子がいました。
僕は当時、その子と一緒に話している男子がうらやましくて「いいなぁ」と思っていました。
やがて2年生になりクラス替えがありました(と言っても隣のクラスと僕のクラスのメンバーを半分ずつ入れ替えるだけのクラス替えですが)
そのとき、隣のクラスの例の書道の時間の女子と僕は同じクラスになれたのです!
とてもうれしかったです。
高校2年生のときは6月の山王祭に「男子5人女子5人」くらいでいっしょに山王祭りへ行きました。
緊張してその子も来てくれていたのですが、あまり話せませんでした。
時は流れ3学期。その子とあまり話すこともないまま3学期に入り、今度は男子と女子でカラオケに行くことになりました。
そのときに、その彼女も来てくれました。
僕はとてもうれしくて舞い上がっていました。
そのカラオケのときに彼女が「全部は歌えんかもしれんけど~」と言って歌い始めたのが「CHA CHA CHA」でした。
僕は全神経を「CHA CHA CHA」に集中させ聴き入っていました。
これが僕が好きな人の歌うカラオケを初めて聴いたえエピソードになります。
結局彼女には思いを打ち明けることなく卒業しましたが、「CHA CHA CHA」をふらっと街角やテレビの歌番組で聴くと、
いまだに彼女のことを思い出します。
2025年05月19日 03:13