北川から言われたこと
一高時代、僕の友達に北川という男がいました。熱い男なのですが、よくケンカもしました。意見のすれ違いというか、お互いに頑固なので、言い合いになるとどちらも引きませんでした。
そんな北川に高校2年生のときに言われたことで、今でもよく思い出す言葉があります。
北川は学校から2人で帰っているときに、僕にこう言いました。
「佐伯は黒か白しかないやろ?どっちかに偏っとる。そうじゃなくて、黒と白の中間の灰色の中で生きていくってことを覚えたらどうだ?」
当時はその意味がいまいちよくわからず「そうやの~」としか返事できませんでした。
でも20代のころも30代のころも、今もその言葉がぴったりと僕自身に当てはまっています。
僕はよく友達から「佐伯は極端やわ。もうちょっとバランスを考えて、物事に対して考えたほうがいいと思うがやけど…」
と言われます。
自分でもよくわかっているのですが、僕は特に男友達と接するときは「めちゃくちゃ仲がよいか、それか他人」というスタンスで接しています。
そのため、友達はそんなに多くはありません。ただ、仲が良い人とは本当に仲が良く、そのため注意されたり、でも親身になって相談にのってもらったりもしています。
腹が立つこともありますが、心の中では感謝しています。
基本的に僕は仕事のことでのストレスはそんなにありません。年末あたりから3月にかけては、どうしてもピリピリしてしまいますが…
中学時代の友達はよく「頑張るがは生徒。お前は教える事さえちゃんと教えて、頭の中ではボラボラ島のことでも考えとればいいんやぜ」
とか「言い方は悪いけど、生徒はお前から見ればお客さんや。金づるやと思ってもっと気楽にやれよ」とか言われています。
一方「俺の娘は今中3なんやけど、どんな問題集使ったらいいと思う?〇〇高校だったら、どの程度までできればいいかね?」
と相談されることもあります。そのときはもちろん友達の娘さんのことを適当にあしらおうとか、金づるだとかいう風には見れません。友達だからこそ、真剣にアドバイスします。
その友達は受験が終わると「ありがとう。佐伯の大変さがよくわかった。これからも頑張ってくれの!」とお礼を言われることもあります。
受験生を教えているときはもちろん、必死です。色で例えると黒です。白ではありません。全力で教えます。
もちろん、いい加減なことをされて、受験に失敗されても、僕の実績にも傷がつきます。
よく僕は三者面談のときに「〇〇さん、あんた一人で勉強しとるがじゃないがよ?あなたの家族の人、それから俺も下手してあなたにコケられても、この塾の実績にも関わってくるがやよ?だから真剣に勉強してね。俺とあなたは運命共同体なんやよ。」と言います。
そのため手を抜くということはできません。
これが1・2年生になってくると、宿題をやってこなかったりした場合は、かなり僕のテンションは下がります。正直腹も立ちます。
そういうときは、心の中では「ふう~。もう知らん。勝手にやってくれ」とさじを投げたくなることも、確かにあります。
いくら僕がその日の授業のための準備をしてきたとしても、宿題を忘れてくると、僕のしてきた準備は台無しになってしまいます。
まあ宿題をやってこんヤツが悪い、ということになります。ただ、そんな生徒さんはほとんどいません。
あまりにも宿題をやって来ない場合は、もう最初から宿題は出しません。もちろん復習として出す宿題がないため、生徒さんの学力はつきません。
過去に数人そんな生徒さんはいましたが、最近はそこまでひどい生徒さんはいません。
北川の言う通り「白か黒かではなく、灰色」のスタンスで考えるならば、宿題をやってこようが、宿題を忘れてこようが、授業内容に差はつけるな、ということになるのかな?
理屈ではもちろん、わかります。でも僕は宿題もできない人に、新しいことを教えるガッツはありません。そういう面ではダメな講師だなと自覚しています。
灰色か… 難しいですね。三つ子の魂なんとか というように、今さら性格を変えることはできないかもしれません。
2026年09月25日 07:53
