僕は新潟大学の「教育学部小学校教員養成課程数学科」という学科に所属していました。
僕は小学校教員免許と、プラスして中学校数学教員免許を取得したかったので、当時、数学の専門の授業をたくさん受けていました。
その中の一つに「数学科教育法」という授業がありました。
具体的に何を学んでいたのかというと、「教科書比較」といって、中学校で主に使われている教科書、(例えば東京書籍とか啓林館とか学校図書など)の一つの単元について教科書の内容を詳しく分析して比較する、という授業でした。
授業内容そのものは普通だったのですが、そのときに授業を教わっていた先生が、新潟県ではかなり有名な先生でした(退官寸前の、かなり厳しい先生でした)
先生のゼミ室に質問しに行くときはレコーダーを持って行って、先生の話す内容をカセットに録音していました。その録音した音声をゼミ室に持ち帰って何回も聴いてレポートを書いたりしていました。
例えば「平行四辺形の定義」「平行四辺形の定理」についてそれぞれの教科書ではどのように書いてあるのか?「定義」と「定理」との違いは何か?など、とにかく教科書を事細かに分析してレポートを書く、という授業でした。単位をとるのがとにかく大変で、数学の専門の授業の中で一番厳しい授業でした。
ある日、その先生が授業中ぽつんと一言「僕は大学時代に初めて「関数」の概念に出会って感動しました」と言っておられました。
当時僕は「うわ~、関数との出会いだって?かわいい女子との出会いならわかるけど、関数との出会いに感動した?恐ろしい人やなぁ」と半分あきれていました。
僕は並の学生だったので、もちろん「数学との出会い」には興味関心がなく、1年生のときなど「女子との出会い」に全力を挙げていました。
先生のことを半分馬鹿にしながらも「それだけ数学に情熱を入れるとはすごいなぁ」とも思っていました。
・・・あれから月日は流れ…昨日僕は当時の先生の気持ちが少しだけわかる出来事に出会いました。
それは中学3年生で習う、理科の「月の満ち欠け」についての指導法です。
このブログでも何回かお伝えさせていただきましたが、僕は中学時代、理科と社会が苦手でした(特に1年生で習った内容です)僕は中学1年生のときに理科で「天体」を習いました。
今は中学3年生で「天体」を習いますが、僕が中学生だったときは1年生で「天体」を習っていました。
僕は「天体」が全くわからず、3年生の冬、受験勉強をしていたときも「天体」がわからずに苦戦していました。
塾には通っていたのですが、内気な性格だったため塾の先生に質問することもできず、結局「天体」がわからないまま高校受験本番に臨みました。
大学生になって塾で非常勤講師のアルバイトをするようになり、中学生に英語と数学を教える仕事を週に3回していたのですが、夏休みや冬休みになると「理科」「社会」も教えるときがありました。
当時も僕は理科の「天体」はわからないままだったので、いざ教える立場になって初めて「天体」に向き合いました。一人で独学したのです。
その結果、なんとか理解できるようにはなったのですが、「その知識を中学生に正確に伝える」ことはできませんでした。
「先生の教え方イマイチだなぁ。それじゃわかんねえって!」と中学生のヤジを浴びながらも必死で授業していました(湿度・飽和水蒸気量の問題を教えるときも一苦労しました)
冷や汗をかきながら理科の授業をしていました。
そして昨日、ついに僕の苦闘にピリオドを打つ時が来ました!
それはネットで「中学生天体 月の満ち欠け」と打ち込んで検索していたとき、「さわにい」という、元中学校の理科の先生が書かれた記事でした。
その先生が書かれた「天体」についての記事は今まで僕が見てきた、どの参考書よりもわかりやすく「月の満ち欠け」について「完璧」に説明してありました。
思わず僕はその記事を(20ページくらいあったのですが)すべてプリントアウトしました。
…はっきり言って、猛烈に感動しました。「おぉ、すごい!めっちゃわかりやすい」と思い、何度も先生の記事を読み返しました。
そして理科の塾教材の問題を片っ端から解き直しました。
「あぁ、俺も大学時代の数学科の先生のことを馬鹿にはできないなぁ」と少し思いました。
もちろん、僕の悩みのレベルなど、大学の先生の「関数との出会い」にはかなわないのですが、でも僕は「さわにい先生」との出会いには衝撃を覚えました。
今までは教え方でつまづいたときはネットで「葉一先生」の動画を見て勉強させてもらっていたのですが、これからは「さわにい」先生の記事も読んで勉強していきたいと思います。
今年最後の土壇場になって「大発見」できたことに感謝しています。「さわにい」先生の動画もあることに気づき、さっそく見始めています。
PS:話は変わりますが、昨日何気なくテレビを観ていたら「令和ロマン」の1時間番組が入っていました。
以前から入っていた番組ではないと思うので、「はやくもM1効果か!」と思いました。M1王者「令和ロマン」のこれからの大活躍に少し注目しています。
2023年12月29日 05:51